the sail canvas

 

頭の中を整理して物事にまっすぐ向き合いたい時、”文章にまとめる”という行程が私にとっては必要不可欠でした。頭の中で絡まっているいろんな要素をほどいて、分けて、ゆっくり消化するようなイメージかな。その結果落ち着いた考えを溜めていく場所として、数年前からインスタグラムを続けています。今も見てくださっている方、いらっしゃるかもしれませんが(笑)

続けるうちに読んでくださる方が増えて、高校生の頃の私にはそれが負担で、一度アカウントを消したことがあります。それでもやっぱり文章を書くのは好きで、だれかに読んでほしいという気持ちもあったので、再開設したのがちょうど高校卒業後です。

その時、心に決めたのが、「このアカウントは絶対に自分のために使おう」ということでした。質問に答えるためのアカウントじゃない。勉強法を紹介するアカウントでもない。私の、私による、私のための場所にしようと。

もうそれから三年近くが経ちました。

再開設の頃と考え方が変わったのに気づいたのは、二年間の浪人が終わった頃でした。「けいちゃんの考え方を知って少し楽になった」というコメントを何度か受け取ったことがきっかけです。

私がスッキリするために考えを整理して、文章にまとめて、溜めるための場所なのに、偶然来てくださった方が読んでくれて、あぁこんな考え方もあるのか、ならこうでもいいよなぁとか、詰まっていた息を緩めて、ため息をつけるような場所になっていることが、自分にとっては意外で、また嬉しくもありました。

私は頑固なのでとても気持ちがわかるのですが、「普通はこうだ」という常識というか、自分ルールというか、決め事というか… それらにとらわれて「こうだ」と決めてしまうと、変えるのが難しくて、それに従うのはとても楽なはずなのに息が詰まってしまうことはたくさんあります。

毎日学校に行くのが普通だから。白が好きだからインテリアは白に統一しなきゃ。痩せるためにサラダしか食べちゃダメだ。とか。

自分も、自分で決めたことにとらわれて辛かったことがあるし、逆にとらわれておいてよかったなと思うこともあります。

違う考えを知ることで、「こう考えてる人もいるし、こうでもいっか。」と思えたら、それを試してみて試行錯誤できたら、自分がそのきっかけになれたら…こんなに嬉しいことはないと思いました。

インスタグラムを続けられたのは潜在的にそういう意識があったのかもしれません。自分みたいにとらわれがちな人の助けになることができればと。

 

インスタグラムだとどうしても文章<写真なので、文章をおく場所としてより適しているブログをやっとすっとこ作りました。一年くらいかかりました。サボりサボりだったから。

 

私の好きな言葉の1つに、"the winds of fate"という詩の一節があります。

 the winds of fate

One ship drives east and another drives west
With the selfsame winds that blow.
Tis the set of the sails
And not the gales
Which tells us the way to go.
Like the winds of the seas are the ways of fate,
As we voyage along through the life:
Tis the set of a soul
That decides its goal,
And not the calm or the strife.

 

運命の風同じ風を受け、ある船は東へ、ある船は西へ向かう。それらの向かう方角を告げるのは、風ではなく船の帆を張る向きだ。人生における冒険もこれに似ている。終着点を決めるのは、静けさでも争いでもなく、心の向きだ。 

 

読むたびに背筋がすっとするような、とても綺麗な言葉です。

この言葉から少し引用して、ブログのタイトルを the sail canvas (帆布)にしました。

まだ見ぬだれかの、人生の帆の張り方の、サンプルの1つを提供できればいいな。

考え方の選択肢を少し増やすことができたらいいな。

 

もちろんどっしり考えて(今日みたいに)長い文章を載せる事もあれば、買い物して嬉しかったんだよねー、これ美味しいんだよねー、くらいのことも書きます。たぶんね。

 

 

それでは。